令和2年琉球泡盛の移出数量等の状況(沖縄県酒造組合)
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[公開・発行日] 2021/04/16
[ 最終更新日 ] 2021/07/09 - 記者会見
令和3年4月13日(火)、沖縄県酒造組合会議室において、令和2年(1月~12月)琉球泡盛の移出数量等の状況について、記者発表が行われた。
令和2年の製成数量(泡盛生産量)は、12,466キロリットルで前年と比べて18.8%の減少、移出数量(出荷量)は13,817キロリットルで、対前年で13.7%減少した。移出先別にみると、県内は15,8%、県外は3,5%、海外は18,7%の減少。新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けた結果となった。
泡盛製造業45社の営業利益は▲288百万円。営業利益が1億円超の酒造所が1社ある一方で、30社が赤字決算だ。泡盛の移出数量は、平成16年の27,688キロリットルのピークを境に16年連続の減少となり、泡盛製造業者の経営状況は厳しさを増している。
沖縄県酒造組合としては、「”今後の泡盛業界の進行に向けた短・中・長期的取り組み”の確実な展開により、県内、県外、海外への更なる需要拡大を図るとともに、確固たる経営基盤を確立し、地場産業としての一翼を担い、沖縄県経済に対する社会的貢献を果たしていく」方針だ。
継続的な品質の向上に加えて、以下の3つのポイントに力を入れる。
①消費者ニーズに合わせた商品開発
②泡盛に馴染みの少ない県内外の若年層向けに琉球泡盛へのトライアル機会創出
③(琉球)泡盛のブランディング
業界一丸となって「琉球泡盛」という大きなブランドの軸足強化を図ることで、各酒造所が魅力を競い合い、国内外の消費者への更なる認知向上と、ブームに左右されない市場を作り上げるのが狙いだ。
新年度に入っても新型コロナウイルスの収束が見通せない中、泡盛の真価が問われる1年になりそうだ。
(文・沼田まどかアジア局長)
同記者発表会の動画(26 分)はこちらより