小話が出てきたついでに、あと2つ3つ、話のタネまでに紹介しておこう。
ヤボな質問
酒場でポールがボブに「ゆうべ、かねて懇意だった若い後家さんにダイヤの飾りがある時計をプレゼントしたら、すぐその晩から動きはじめたよ」「時計がかい?」「バカな」
バーテンダー
彼は優秀なバーテンだった。彼の作ったカクテルは、どの客にも喜ばれた。ある夜、彼の前にブロンドの美人があらわれた。彼は彼女のために腕をふるって、美味しいカクテルを作った。彼の仕事ぶりを見ていた彼女は、一口飲んでからこういった。
「とでも美味しいわ。今夜どお?私の部屋にいらっしゃらない?」勿論彼は行った。2人はベットに入った。ベットの中で女がいった。「ねぇ、どうしてシェーカーを振るようにもっと激しくできないの?」
鬼のいぬ間
火災報知機が街路に響き渡った。たちまち消防自動車のサイレンがほえたてた。ケン・ケネディーは酒売台の前でビールをかたむけていたが、やおら口を拭って立ち上がった。「さぁ出勤だ。ぐずぐずしちゃいられないぞ」
「じゃあ、あんたは消防署の人ですかい」バーテンが尋ねた。「とんでもない」ケンはドアにむかって歩き出しながら答えた。「オレのガールフレンドの亭主が消防夫なんだよ!」
歓待?
主人「おいコック、うちの女房の母親が明日家に来るんだが・・・それで、母さんの好きな料理リストを作っておいたからね」
コック「ええ、かしこまりました」
主人「いいかい、ここに書いてある料理をひとつでも出したらお前をクビにするよ」
【酒は百楽の長 vol.6 なくて七くせ に続く】