花酒(高濃度泡盛)の古酒表示に自主基準を作成

  • [公開・発行日] 2021/09/04
    [ 最終更新日 ] 2021/11/11
   

令和3年9月4日(土)高濃度泡盛協議会玉那覇美佐子会長/瑞穂酒造社長)は、アルコール度数が45度を超える泡盛に関して、古酒表示に関する自主基準を定めた。

写真中

現状、泡盛は酒税法上アルコール度数45度以下であれば”単式蒸留焼酎”、45度を超える場合は”原料用アルコール”に分類されるが、共に一定の製法を守ることで”泡盛”との特例表示が可能となっている。

そのような中、単式蒸留焼酎の泡盛に関しては、すでに公正競争規約という形で、古酒表示に関する業界基準が定められているが、原料用アルコールについては、業界基準、公的な基準共に定められていなかった。

そこで、令和3年9月1日(水)に新たに業界団体である高濃度泡盛協議会を立ち上げ、古酒の日に合わせ、高濃度泡盛(原料用アルコール)に関する業界自主基準を制定することとなった。

表示のルールは、単式蒸留焼酎に準じ、全量が貯蔵3年以上で「古酒」と表示できるとした。

以下、自主基準。

 

アルコール分45度を超える泡盛の古酒表示に関する自主基準(高濃度泡盛協議会)

(目的)
第1条 この自主基準は、高濃度泡盛協議会規約第3条第1項の規定に基づき、アルコール分45度を超える泡盛の古酒表示に関する消費者の信頼に応え、商品選択に必要な情報を正しく提供することを目的とする。

(定義)
第2条 この自主基準で「泡盛」とは、酒税法(昭和28年法律第6号)第3条第17号に規定する原料用アルコールのうち、黒こうじ菌(白色変異株を除く。)を使用した米こうじと水を原料として発酵した一次もろみを単式蒸留機をもって蒸留したものをいう。

2 この自主基準で「古酒」とは、泡盛を3年以上貯蔵したものをいう。

3 この自主基準で「事業者」とは、酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律(昭和28年法律第7号。以下「酒類業組合法」という。)第2条第2項に規定する酒類製造業者のうち泡盛を製造して販売する者
をいう。

4 この自主基準で「表示」とは、「不当景品類及び不当表示防止法第2条の規定により景品類及び表示を指定する件」(昭和37年公正取引委員会告示第3号)第2項各号に規定するものをいう。

(必要な表示事項)
第3条 事業者は、泡盛の容器又は包装の見やすい場所に邦文(算用数字及び慣用記号を含む。)で明瞭に表示しなければならない。
(1)泡盛である旨
(2)原材料
(3)内容量
(4)アルコール分
(5)事業者の氏名又は名称
(6)製造場の所在地

(特定用語の表示基準)
第4条 事業者は、泡盛について次の用語を表示する場合には、それぞれの項目に記載する基準に従うものとする。
(1)古酒 全量が古酒であるもの。
 古酒の表示に代えて、クース又は貯蔵酒若しくは熟成酒と表示することができる。
(2)年数表示
 貯蔵年数を表示する場合は、当該年数表示以上貯蔵したものとする。異なる貯蔵年数の古酒を混和した場合は、その割合にかかわらず、最も貯蔵年数の少ない古酒の年数を表示する。
 貯蔵年数の年数未満は切り捨てて表示するものとする。
(3)混和酒
 古酒を10パーセント以上混和したもので、かつ混和割合を表示しなければ混和酒である旨を表示してはならない。

2 事業者は、泡盛につき「琉球」表示を行う場合には、 沖縄県内で発酵、蒸留、貯蔵及び容器詰めをし、水は沖縄県内で採水した水のみを用いたものでなければ、「琉球」その他当該地域の特徴等を表わす表示をしてはならない。

(不当表示の禁止)
第5条 事業者は、泡盛の取引に関し、次の各号に掲げる表示をしてはならない。
(1)泡盛でないものを泡盛であるかのように誤認されるおそれがある表示
(2)産地について誤認されるおそれがある表示
(3)貯蔵年数について誤認されるおそれがある表示
(4)成分、製法、品質、原料等について実際のもの又は自己と競争関係にある他の事業者に係るものよりも優良であると誤認されるおそれがある表示
(5)賞でないものを賞であるかのうように誤認されるおそれがある表示
(6) 自己の取り扱う他の商品又は自己の他の事業で受けた賞、推奨等を当該商品について受けたものであるかのように誤認されるおそれがある表示
(7) 他の事業者又はその製品を中傷、ひぼうし又はこれらの信用をき損するような表示
(8)前各号に掲げるもののほか、自己の製造し販売する泡盛の内容又は取引条件について、実際のもの又は自己と競争関係にある他の事業者に係るものよりも著しく優良又は有利であると誤認されるおそれがある表示

附則
この自主基準は、令和3年9月4日から施行する。

高濃度泡盛協議会会員名簿(令和3年9月2日現在)

  酒造所名 住所 備考
1 忠孝酒造(株) 豊見城市字名嘉地132番地 理事
2 神谷酒造所 島尻郡八重瀬町字世名城510-3  
3 宮里酒造所 那覇市小禄645番地  
4 久米仙酒造(株) 那覇市字仲井真155番地  
5 まさひろ酒造(株) 糸満市西崎町5-8-7  
6 (株)石川酒造場 西原町字小那覇1438-1  
7 瑞泉酒造(株) 那覇市首里崎山町1-35  
8 (有)識名酒造 那覇市首里赤田町2-48  
9 瑞穂酒造(株) 那覇市首里末吉町4-5-16 会長
10 (有)神村酒造 うるま市石川嘉手苅570番地  
11 (有)比嘉酒造 読谷村長浜1061  
12 新里酒造(株) 沖縄市古謝3-22-8  
13 咲元酒造(株) 恩納村字山田1437-1(琉球村施設内)  
14 (資)恩納酒造所 恩納村字恩納2690番地  
15 (有)金武酒造 金武町字金武4823-1  
16 (株)松藤 金武町字伊芸751番地 監事
17 (株)龍泉酒造 名護市字仲尾次222番地  
18 (有)山川酒造 本部町字並里58番地  
19 (有)八重泉酒造 石垣市字石垣1834番地  
20 請福酒造(有) 石垣市字宮良959  
21 (名)崎元酒造所 与那国町字与那国2329 副会長
22 国泉泡盛(名) 与那国町字与那国2087番地  
[PR]

関連記事

アーカイブ

更新情報

更新情報



プレスリリース

登録されているプレスリリースはございません。

ページ上部へ戻る