美味しい嬉しい楽しい酔いしい、フェスを体験
ハイサーイ、皆さん久しぶり。泡盛新聞の嘉手川学デース。久しぶりの泡盛イベントの体験レポートということで、珍しく肝心(チム)ドンドンでフトゥフトゥしているボクなのである。
ちなみにボクが泡盛新聞にレポートは書くのは去年の7月以来で、その時の記事がきっかけとなって「とある人物」に拉致ではなく命令され、あ、違った自主的に違う業種に異動して(これでいいですか(゚´Д`゚)゚ ― 心の声)、なんとか日々を過ごし、気が付けばすでに9ヶ月が過ぎていたのであった。
そんなわけで、やっと泡盛新聞への復帰が認められるきっかけになったのが4月14日(土)、15日(日)に沖縄セルラーパークで開催された「第一回島酒フェスタ」である。
実はこのフェスタに我が泡盛新聞も会場の一角にブースを借りて、泡盛好きな人たちにもっと泡盛を知ってもらうため「泡盛検定」(詳しくはここを見てネ。)を実施しており、その手伝いが復帰の前提になっている。
ちなみに泡盛検定とは、1969年創刊の「醸界飲料新聞」及びWEB版「泡盛新聞」が主催する泡盛に関するWEB検定で、泡盛検定2級合格で「泡盛アドバイザー」、1級合格で「泡盛上級アドバイザー」の称号を醸界飲料新聞および泡盛新聞より授与するものである。泡盛検定は4級から6級までは無料のWEB検定で合否を判定し、泡盛検定3級と2級は無料のWEB検定合格後、指定の試験会場で有料の実技試験を受け、それにも合格することが合格の条件となっている。
泡盛検定3級に合格した後は泡盛検定2級への受験資格を得ることになり、泡盛新聞指定の検定試験会場(全国の居酒屋等を想定)でこれまた有料の実技試験を行い、そこで合否の判定を行う。
検定1級は泡盛新聞指定の会場で有料の選択式の筆記試験と実技試験をおこない、どちらも合格することで認定するのである。とはいえ、4級以上の検定はまだ未公開で、今回、泡盛フェスタでは5級と6級試験のデモンストレーションが主な目的であった。
まぁ、ぶっちゃけて言えば今回このフェスタへの参加の主な目的は「泡盛新聞の認知度向上」と「泡盛検定がスタートしますという告知」、さらに「泡盛検定の実技を実施してくれる飲食店探し」を行い、そしてこれまで続けてきた「泡盛コンテストの紹介」とさらにあわよくば「島酒フェスタ(業界)に協力していますというプレゼンスの確保」である(キッパリ)。やっていることはパブリックでも、その行動原理は泡盛新聞の未来を見据える、展望と野望が感じられるフェスタへの参加なのである。
ところでボクの行動を逐一監視している謎の「とある人物」とはボクのカァちゃんのことで、実を言うとボクは結婚後20数年に及んで、カァちゃんの許可なしでは何も行動できないのである。洗脳とまで行かないまでもいわば心の監視が続いて今に至っているのである。
だから去年の7月に件(くだん)の潜入レポートの翌日、ボクは二日酔いどころか酔いが三日以上続き、その時に決まっていた仕事をいくつかキャンセルせざる得なかったことから激怒し「今後、二日酔い以上になる泡盛関連のイベントのレポートの禁止」と宣言、さらに泡盛新聞への出入りを禁止されたのであった。
しかし、泡盛新聞への出禁が長期にわたって続いたことで、ボクはヨレヨレのヨボヨボにしょぼくれてしまったことから、我が家で実権を握るカァちゃんは仕方なくお試し期間で「泡盛検定」の手伝いの参加を許可したのである。
そんなボクが「泡盛検定」を行う「島酒フェスタ」を手をこまねいて見過ごす訳もなく、当日、「泡盛新聞」の手伝いという大義名分を隠れ蓑に、現場に来ないカァちゃんの目を盗んで「泡盛フェスタ」での試飲活動に勤しんだのは当然のことである。
というわけで4月15日日曜日、12時過ぎにフェスタ会場に到着。「泡盛新聞」のブースの前に立つと、みんなそれぞれに忙しそうに働いていた。ボクはどうしていいのか分からず、2分~3分ほど「泡盛検定5級」の手伝の振りをしたあと、ブースの責任者で金正恩似で黙っていると『怒っているの?』と聞かれてしまうけど、笑顔が意外と可愛い我社の強面主宰に「ちょっと試飲してきていい?」と許可をもらった。ボクは平静を装いながらその場を離れ、県内46酒造所が参加して、しかも全ての銘柄が試飲できるという夢のような「島酒フェスタ」に、平常心でいられるわけでなく、カァちゃんには悪いが心から楽しもうと思ったのである。
というわけで、まず初めは泡盛新聞のブースの向かいにある石垣島の「玉那覇酒造所」へ向かうと、偶然にもそこの娘で10年以上前に県内の情報誌の草分けだった「おきなわJOHO」に勤めている時に一緒に仕事をし、結婚後本土に住んでいたタマちゃんと出会う。彼女は2~3日前に本土から本島に引き上げたばかりで、たまたまこのフェスタで実家の手伝いをしにきたという。早速、社長でお兄さんがおすすめの「玉の露 古酒」を試飲。甘い口当たりとコクのある味わい、昔ながらの風味というか泡盛らしい味わいが感じられた。他にも3種類の「玉の露」を試飲して、隣の「高嶺酒造所」へ。ここはでは「おもと古酒」を試飲。すっきりして甘いのにコクがある味わい。一般酒の「於茂登」も試飲。甘くてすっきり感が感じられ若さが際立つ。。水がいいのか、同じ石垣でも味わいが全く違う。他の銘柄を試飲したあと、与那国の「国泉泡盛」へ。ここでは2種類の「どなん」を味わう。
続いて同じ与那国の「入波平酒造」へ。試飲をしたけど何を飲んだかはメモするのを忘れたので覚えていない。各ブースの酒造所を順繰りに回ろうと思ったら「請福酒造」と「波照間酒造所」には行列ができていた。そういう蔵元は後にして、知り合いのいる酒造所をめぐろうと思い「米島酒造」と「石川酒造場」と回る。どちらもゆんたくしながら3種類ほどの銘柄を試飲。最初に試飲してからわずか30分も経ってないけどなんだか気分が良くなってきて、だんだん自分がどこのブースにいるのかもわからなくなってきた。
しばし、休憩のため泡盛新聞のブースへ。また、検定の手伝いをするふりをしていたら、中学校の時の同級生にあった。それから泡盛マイスター協会から泡盛カクテルの「58カチャーシー」を貰い、割り材ブースでチェイサー用の水を受け取り試飲を再開。識名酒造、瑞穂酒造、咲元酒造と立て続けに数種類試飲をする。そして瑞泉酒造に行くと、なんということでしょう、元、我社の広報兼渉外兼雑務兼試飲担当泡盛ファン女子大生アルバイト社員からお笑い芸人に転じ、某酒造関連組合の女王となりこの3月に卒業したひなのちゃんが働いてたのである。瑞泉の社長にあいさつしたあと、ひなのちゃんにもあいさつ。一年間の広報活動ですっかり人気者になったひなのちゃんからのおすすめ泡盛を試飲したところで、記憶が曖昧になってきた。瑞泉を後にして、途中、お腹がすいたのでツマミを手に入れ食べながら試飲をしていると、昔、一緒に仕事した小川さんや数日前に仕事したタレントのロマーシアさん、かつて泡盛の女王から古酒の女王となった富永麻子さん、浜ちゃん、スーパー泡盛ジョーグーマッキーひとみちゃんなどたくんさんの知人友人に出会った。
それから上原酒造、忠孝酒造、神谷酒造、津波古酒造、宮里酒造、久米仙酒造、まさひろ酒造、北谷酒造長老酒造工場、比嘉酒造まで試飲しつつ回ったのは覚えているが、気が付けば抽選会やライブも終了していた。泡盛新聞のブースに戻ると、こわもて主宰と松ちゃんがブースの片付けを始めていた。
ニコニコヘラヘラと揺れるボクを見て、後片付けの戦力にならないと見た金正恩似の主宰は、「嘉手川さん、お疲れ様。あとは何とかしますので、原稿よろしく」といって黙々と片付けをしていた。周囲を見たらみんな忙しそうに働いており、1人ポツネンと置き去りされたボクは、ボンヤリとした頭で「今日は楽しかったなぁ。来年もまたやってくれないかなぁ」と思いつつ「さぁ、カァちゃんに怒られる前に明るいうちにおウチに帰ろう」と思い、会場を後にしてモノレールの車中の人となったのであった。