シンガポールの泡盛事情~「酔楽」で教わる日本の酒の愉しみ方~(沼田まどかアジア局長)
- [公開・発行日] 2026/11/06
- 海外
2026年現在、シンガポールでの蒸留酒にかかる基本税率はアルコール分1㍑につきSGD88(約11,000円)。仮に、アルコール度数43度の泡盛720mlを1本シンガポールへ輸入する場合、商品原価に加えて、酒税だけで約3,400円が加算される(0.72㍑ × SGD88 × 0.43 = SGD27.24=)。海外での泡盛の認知度は少しずつ向上しているとはいえ、シンガポールはアルコール度数の高さという点でも参入が難しい市場といえるだろう。※2026年11月1日時点での為替は1SGD=約123円
そんなシンガポールのチャイナタウンに「酔楽」という本格的な日本料理を出す店がある。店内にずらりと並ぶ日本酒、焼酎、泡盛のラインナップは常時およそ300種類以上あり、いつも地元客でにぎわっている。酔楽は、2024年の開店直後にも(有)八重泉酒造の座喜味盛行社長を迎えて「八重泉」イベントを行うなど、シンガポールでも泡盛に注力しているお店のひとつだ。
そして同店では今年度、沖縄県シンガポール事務所とのタイアップで沖縄プロモーションを実施することになった。
今回の特別な企画をより酔楽らしく表現したいとの想いから、今年7月の上旬に、オーナー、ソムリエ、シェフの3名が社費で沖縄の飲食文化を学ぶために来沖。石垣、宮古、本島あわせて8社の酒造所見学を実施した。 その後、メンバーの一人で、日本酒や蒸留酒の認定資格を持つOliviaさんは産業まつりを目当てに二回目の来沖を果たした。
彼女に最近のシンガポール人の飲酒傾向について尋ねると「もっとも量が出るのはビール。そして、日本酒を頼むお客さんが7-8割りくらい。お酒を飲まないお客さんも一定数いるのが現状」という。その中で「泡盛はまだまだ知られていない分野とはいえ、一部の常連の間では日本の蒸留酒ファンが増えていて、泡盛も例外ではない。ストレートで提供することは稀だが、ソーダ割り、水割りだけでなくお湯割りもおすすめしている。今回のイベントを通じて、お客様が気に入った飲み方で好みの泡盛を見つけてもらえたら」と笑顔を見せる。
酔楽での「泡盛マスタークラス&沖縄料理ペアリング」と題したイベントは今年11月7,8日に実施予定。マスタークラスの講師として、東京五反田にある老舗酒屋、(株)内藤商店の東條晃一専務と、(有)山川酒造4代目の山川宗邦社長をシンガポールに招き、泡盛の魅力や楽しみ方を学んでもらう。さらに、厳選された9種類の泡盛と同店Jingシェフによる本格的な沖縄料理が楽しめる盛りだくさんな企画だ。参考まで、参加費用は税込SGD82(約10,000円)。
シンガポールで泡盛がどのように受け止められ、広まっていくのか、今後の展開にも期待したい。






















