沖縄県酒造組合、第14回通常総会を開催。会長に佐久本学氏再任。

  • [公開・発行日] 2026/05/29
   

沖縄県酒造組合(佐久本学会長)は、令和8年5月28日(木)にノボテルホテル沖縄那覇(那覇市)において第14回通常総会を開催した。

総会では、令和7年度の活動報告、決算承認、令和8年度の活動計画、予算などが上程され、すべての議案が原案通り可決された。

佐久本会長

■令和7年度事業報告(製成数量は3年ぶり増、移出は減少)

令和7年度の事業報告によると、同年の琉球泡盛の製成数量は前年比6.0%増の1万2,451キロリットル(30度換算。以下同じ)となり、3年ぶりに前年を上回った。各酒造所の在庫調整や、前年度の大幅な減少の反動が要因とみられる。

一方で、移出(出荷)数量は1万1,733キロリットルと対前年比5.7%の減少となった。新型コロナウイルス感染症拡大前の令和元年と比較すると73.3%の水準にとどまっており、組合は「回復道半ば」「逓減傾向へ」と厳しい見方を示している。

市場別に見ると、県内向け移出は6.9%減、県外向けは0.9%減、輸出は21.7%減といずれも落ち込んだ。

また、令和6年5月15日(水)から酒税の特別措置の段階的縮減(第1回目)がスタートしたことで、同月は駆け込み需要により前年同期比106%に押し上げられたが、その後は前年同期を下回る結果となったことが報告された。

泡盛を含む「日本の伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを契機に各種プロモーションを実施したものの、本格的な需要回復には至らなかった。

■令和8年度事業計画(酒税縮減・原料米高騰への対応と若年層開拓)

令和8年度の事業計画では、今年・令和8年5月15日(金)から酒税軽減措置の段階的縮減の第2弾が開始され、25%軽減税率が15%へ引き下げられたことへの対応が急務とされた。

飲酒人口の減少や若者のアルコール離れに加え、燃料・資材の高騰など、業界を取り巻く環境は厳しさを増している。こうした状況下で、同組合は「琉球泡盛ブランディング事業」から生まれたスローガン「あそび心、盛りだくさん。」の展開・浸透を図る。

特に、県内の20代、30代の若者層やインバウンドを含めた観光客に向け、「泡盛の飲み方提案」や「泡盛は自分たちにあった楽しいお酒である」といったブランド認識の定着に集中投資する方針だ。

海外市場へ向けては、ドイツなどで開催される展示会への出展などを通じて、泡盛および泡盛ベースのリキュール等の海外輸出数量100キロリットル達成を目指す。また、ユネスコ世界無形文化遺産「伝統的酒造り」の登録を活用し、シンポジウムや各種イベントを企画・参加することで、国内外での認知度向上と消費拡大を図る。

さらに、世界的な米不足や円安の影響による原料米(タイ米)価格の高騰への対策も喫緊の課題となっている。令和7年度に国や県に対して「重点支援地方交付金」を活用した酒蔵等への支援要請を実施した成果を踏まえ、令和8年度も引き続き価格推移をこれまで以上に注意深く監視し、必要な要請活動には速やかに対処していく構えだ。

同組合は、これらの事業を通じ、厳しい経済環境下における経営基盤を確立し、沖縄県の地場産業としての包括的な社会的責任を果たしていくとしている。

なお、毎年11月1日の「泡盛の日」前後に那覇市内のホテルで関係者を招いて開催していた「泡盛の夕べ」は、支出削減のため中止が決定された。

■任期満了に伴う役員改選
通常総会閉会後、任期満了に伴う役員改選が行われ、佐久本学会長が再任された(5期目)。

下地一盛副会長(菊之露酒造)が退任し監事に就き、後任の副会長に漢那憲隆社長(請福酒造)が就任した。

奥間尚登副会長(金武酒造)、宮里徹副会長(宮里酒造所)も再任された。

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