泡盛部リモート活動中!(文・写/岡山進矢東京支部長)

   

泡盛好きの間ではすでに有名な存在ではあるが、東京には泡盛部がある。

「もっと泡盛を日常に」をスローガンに掲げ、京王線笹塚駅近くの商店街にある酒販店「東京 世田谷 升本屋(ますもとや)」で毎週開催されている勉強会がそうだ。

2008年10月の発足以来12年間休むことなく泡盛の勉強を続けているこの泡盛部が、コロナ禍においても部室をオンライン上に移しリモート勉強会を続けてると聞き、取材した。

+リモ泡盛部_雰囲気

泡盛部をご存じではない方のために部活内容を簡単にご紹介。毎週ひとつのテーマ銘柄を「水割り」「お湯割り」「ストレート」「ロック」で試飲し、味の感想、合わせたいと感じたおつまみや音楽などを語り合い、配布されたシートに記入する。

時には一緒に飲みたい相手や、イメージする山手線の駅といったユニークなテーマでも語らい、最後にはその銘柄を素敵に紹介するためのキャッチコピーを出し合う。

テーマ銘柄は、必ず各蔵を代表する一般酒。まさに「もっと泡盛を日常に」を目指した活動だ。

普段は、(失礼ながら)広いとは言えない店内に10人超が椅子を詰めて座り、数本の酒瓶を回し飲み、同じ皿からおつまみを取る。

このご時勢ではとてもじゃないがNGな内容だ。とはいえ10年以上途切れず続けてきた「毎週開催」には拘りたい、というのがリモートでの開催の一番の理由だ。

「最初は、3か月くらい繋いだらまた元に戻れるかなぁと思ってました。」と話してくれたのは、泡盛部主宰で升本屋3代目店主の梅田知行さん。

現在は、升本屋のサイトで「泡盛部宿題セット」が通販され、それを購入した部員が参加できるというスタイルをとっている。

オンラインの会合はZoomなどのビデオ会議ツールを使い行われることが一般的だが、リモート泡盛部は「ただの飲み会にしたくない」「テキストでログを残したい」といった理由から、Facebookメッセンジャーを使いチャットスタイルで行われている。

+リモ泡盛部_画面1

進行は、順序もタイムスケジュールもリアルでの開催時とほぼ同様。主宰と部長が巧みにコントロールする。

「蔵元さんにも参加してもらえる機会が多くなったのが、嬉しい誤算です。」と話してくれたのは、部長の小西美穂子さん。

沖縄のご自宅から気軽に出席できるということもあり、酒造所の方が参加されることも多いという。

12月半ばに開催されたリモート部活に出席した。この回のテーマ銘柄は伊是名酒造所の「常盤」。

+リモ泡盛部_宿題セット

伊是名島の蔵からも、製造担当の仲田詢弥さんが特別参加された。

通販で届く宿題セットの中身は、テーマ銘柄の2合瓶とそれに合わせるおつまみ(通常、升本屋プロデュースのかりんとう)、記入シートなど。

今回はそれに加え伊是名酒造所から提供された島産ひとめぼれ使用の「尚円の里」2合瓶と、コースターやパンフレットも同梱されていた。

普段の活動と同じ20時、仲田さんによる酒造所の紹介から部活スタート。乾杯し、そのまま試飲に進んだ。指名された部員が一つの飲み方の感想を述べ、また次の部員を指名していく。

「口の中で広がる程よい辛味」

「青草のような懐かしい香り」

といった泡盛部員らしい、楽しくも的を射た表現が並ぶ。

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試飲を進める一方で、メッセンジャー上にはラベルや製造工程、はたまた仲田さんの経歴についてなど、実にマニアックな質問も飛び交う。

あっという間に規定の2時間が終了した。記入したシートは写真に撮って、メッセンジャー上に提出する。(ちなみに時間通り出席できなかった部員は、ログを追いながら試飲し後ほどシートを提出することもできる)

部活終了後は、部長が用意したZOOM部屋に有志が集まり「二部」と称された二次会が開催される。こちらはいわゆる「ただの飲み会」。この日は仲田さんも参加し、泡盛好き同士の会話を遅くまで楽しんだ。

思いがけずリモート活動の恩恵を受けた形の沖縄在住部員は「泡盛再発見の場を得られた。普段は新酒を飲む機会がないので、良い経験になっている。」と話してくれた。

コロナ禍に混乱する世の中で多くのものが振り回され、あるものは姿を消し、あるものは形を変えて生き残る。苦境を強いられる酒造所や飲食店がその中心で頑張っているが、消費者側もまた工夫をしながらそれらを支えている。

オンライン宿題泡盛部は、今週も休まず活動を続けている。「とはいえ、オンラインの部活動を終了できる日が一日も早く来て欲しいです。」(小西部長)

(文・写/岡山進矢東京支部長)

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