2016離島フェアで泡盛島巡り<前編>(文/嘉手川学)

   

続いて向かったのが石垣島の請福酒造。ここは泡盛業界初の減圧蒸留「請福マリンボトル」で一世を風靡し、那覇にもファンが多い蔵元だ。また、泡盛を使った美味しい梅酒を始め、リキュール類の味わいにも定評がある。今回のおすすめは新商品の「請福ダークバニラリキュール 41度 200ml」。

ボトル1本1本にバニラビーンズが入っている。いつか石垣島産のバニラビーンズを使いたいという。

ボトル1本1本にバニラビーンズが入っている。いつか石垣島産のバニラビーンズを使いたいという。

人気銘柄の「直火請福」と島米の泡盛「やいま」の樫樽貯蔵をベースにバニラと黒糖を漬け込んでいる。この商品が生まれたきっかけは石垣島でもバーが増えたことからだという。お酒の飲み方が多様化しカクテルにも使える泡盛ができないかと試行錯誤して開発した。試飲してみるとバニラの香りと黒糖の甘さの奥に微かに泡盛の風味が感じられ、泡盛と黒糖の微かな苦味とバニラの香りが絶妙にマッチしている。飲み方はそのままロックもいいけれど、炭酸割りやもちろんカクテルにも。また、バニラの香りを活かしてお菓子造りにも向いている。200mlのボトルのバニラビーンズ1本入っているのもいい。試飲を3杯ほどしたが、1杯目よりも2杯目、2杯目より3杯目が美味しい、クセになる味わいであった。

続いて同じく新商品の「請福グレープフルーツシークヮーサー 12度 720ml」。「直火請福」をベースにピンクグレープフルーツの果汁をたっぷりと使い、県産シークヮーサーを加えた新しいタイプの泡盛リキュール。グレープフルーツの独特な酸味と苦味と泡盛の旨み、シークヮーサーの香りと味が絶妙にマッチして、冷やしてもそのままでもロックにしても美味しそう。もちろん炭酸やジンジャーエールでも合う。ルビーの色合いも可愛い。

請福のリキュールは種類も豊富でそれぞれの素材を活かした味わいが特徴的だ。

請福のリキュールは種類も豊富でそれぞれの素材を活かした味わいが特徴的だ。

次は人気のリキュール「請福ゆずシークヮーサー 720ml 10度」も試飲。泡盛をベースに香りの高い国産のゆずと県産シークヮーサーを使ったリキュール。ゆずの香りのあとにシークヮーサーの香りがうまくのって、どちらの風味も損なわず、柑橘系の独特な苦味と泡盛の旨みがマッチし、さわやかな味わいが口の中に広がった。
2016_11_25-27_28th-okinawa-isolated-island-fair_prequel07続いて請福のリキュール造りの上手さを世に知らしめた「請福梅酒 720ml 12度」も試飲。和歌山県産の南高梅を、黒糖と一緒にじっくり漬け込んだ日本最南端の梅酒として人気を博した梅酒である。泡盛が梅の風味を最大限に引き出し、黒糖の甘味の奥にある旨みのある苦味が泡盛の風味と見事にマッチしている。梅の酸味と香り、黒糖の甘みとコク、泡盛の深みのある味わいがそれぞれの味を主張しながらも、ベストマッチの一体感を生み出している。
2016_11_25-27_28th-okinawa-isolated-island-fair_prequel08続いて初めての体験の「請福生姜リキュール 720ml 12度」。泡盛をベースに国産の生姜と石垣島産パッションフルーツ、ミネラル豊富な西表産黒糖を使用したリキュール。生姜のリキュールは初体験で口に含んだ瞬間、パンチのある生姜の辛味と香りが口いっぱいに広がり、その直後にパッションフルーツの酸味と黒糖の甘さが追いかけてくる。そのバランスが心地よく、思わずもう一度試飲したほどである。生姜のホカホカ感と泡盛の旨さが胸いっぱいに広がる感じもいい。炭酸で割るとジンジャーエールの味わいがあり、濃い目のお湯割りにすると生姜湯の味わいになるというので、疲れたときや風邪のひき始めによさそうだ。
2016_11_25-27_28th-okinawa-isolated-island-fair_prequel09立て続けに請福酒造のリキュールを試飲したので、気持ちがだいぶハイになってきた。取材とは関係ないけれど、ついでにポートワインのような味わいのある梅酒入りワインの「石垣島フレーバーワイン」とマンゴー果汁をたっぷり使った「マンゴーリキュール」も味見させてもらい、どちらもその美味しさに感動しつつ次の酒造所へ移動した。

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