沖縄国税事務所新陣容、鑑定官も着任~期待される業界刷新~(昭和47年7月10日)

  • [公開・発行日] 1972/07/10
    [ 最終更新日 ] 2016/07/05
   

1972_7_10_national-tax-office-is-responsible-for-the-improvement-constitution-of-awamori-industry沖縄国税事務所(屋部博所長・前主税局長)が復帰と同時にスタート、陣容も一新され間税課長には前主税局間税課の中村光雄氏、課長補佐には前国税庁消費税課物品税係長の佐藤清和氏、また、鑑定官には前熊本国税局鑑定官の西谷尚道氏、前主税局総務課の新里朝雄氏がそれぞれ赴任した。

沖縄県の場合、暫定期間は国税庁の下にある全国11局の国税局に該当する国税事務所となっており、したがって11局1事務所と云う特別な存在である。いわゆる国税庁の下にある各部が沖縄事務所では課になっており、国税庁の間税部の下に鑑定官室、調査監視課、消費税課、酒税課と分けられて、それぞれ技術行政、分析・鑑定、取締、消費税行政、酒税行政を行なっている訳だ。着任間もない各氏は今後の業界についておよそ次のように語っている。

なお、前主税局間税課長の野里為信氏は北那覇税務署長に、金城秀裕係長は専売公社総務課長に、又北那覇税務署の与那原良久氏は国税事務所酒税係長にそれぞれ就任した。

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間税課長の中村光雄氏

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新里朝雄鑑定官


佐藤清和課長補佐の話

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間税課課長補佐の佐藤清和氏

酒質の向上の推進、そのために鑑定官も来県した。立地条件の悪い工場もあり、合併や協業とか新しい意識を持ってもらいたい。大きな課題は近代化と技術の向上、そのためには科学的な裏付けのある造り方とか、例えば瓶詰めひとつ見ても非能率的にやっているし、ビール瓶を借りて、イメージダウンを招くようなものではだめだ。

容器開発の面もアドバイスしていきたい。貯蔵資金も導入させていきたい。しかし今の状態のままで導入しても高率的効果をあげていきそうにもないが、製法、原料などを考える時、スカッチ(スコッチ)に劣らない高級酒であり、とにかく当面この2本柱でいきたい。

西谷尚道鑑定官の話

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西谷尚道鑑定官

貯蔵能力がない、それを高めるには設備や建物なりを充実させていくべきでしょうが可能かどうか。それと長期計画がない、本土と対等でいくべきだが、沖縄の場合はまだ余り本土市場での熾烈な競争の経験もないし、これから体質改善が必要でしょう。

5ヶ年間の特別措置を有利に活かすべきだ。意地の張り合いもほどほどにして、5年後は否応なしに対等に勝負できる姿勢が欲しい。個々のレベルアップでも全体としては効果はないでしょう。

今後、技術指導に力を入れたいと思っておりますが、なにせ着任間もないのでここ暫くは業界の実態把握に明け暮れることでしょう。本島の次は先ず両先島、久米島、伊是名、伊平屋です。

当分の間は税関の一部に器具を設置して向こうに通って仕事をするようになるでしょうが、総合事務所のビルが出来次第上部から予算をもらって充実した分析室も設けたい。

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