本格焼酎・泡盛コレクション2019 in 六本木ヒルズ(文・写/岡山進矢東京支部長)

   

日本酒造組合中央会は、令和元年10月18日(金)~19日(土)の2日間、全国の本格焼酎・泡盛が一堂に会する試飲イベント「本格焼酎・泡盛コレクション2019 in 六本木ヒルズ」を開催した。

+六本木_ヒルズ

1回3時間、完全入れ替え制の3部構成で、参加費は1,000円(前売り900円)。

最新カルチャーとエンターテイメントの街・東京都港区六本木。 その中心地「六本木ヒルズ」のアリーナ広場が会場だ。筆者は最終の第3部に参加した。

+六本木_会場

11月1日の「本格焼酎&泡盛の日」に先立ち開催されたこのイベントは、全国17都道府県の約170蔵元から450種類以上の銘柄が出品され、飲み放題。

入り口で参加者証明であるリストバンドと試飲用のオリジナルグラス(限定数、先着順)が手渡され、オープンスペースの会場に入る。

+六本木_グラス

会場内には「川の字」状にテントが並び、栃木、東京、福岡、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の各酒造組合、そしてその他地域の銘柄が集められたブースがそれぞれ収まっていた。

我らが「泡盛ブース」には新商品、東京では手に入りにくい限定商品なども含む約30種の銘柄が並び、試飲販売されていた。

「順番に回って来られる焼酎ファンの方もいますが、ウチのブースは真っ直ぐここをめがけて来られるお客様が多いです。」と教えてくれたのは組合とともにブース運営をしていた南島酒販の片倉史夫営業企画部長。
+六本木_泡盛ブース

今回の一番人気を聞くと「やっぱり尚(瑞泉酒造版)ですね。」と、沖縄の産業まつりよりひと足早くお披露目(試飲のみ)された話題の新商品を掲げた。

年数の深い「おもろ」や珍しい「ずなら」なども人気だったようで、やはり泡盛に詳しいファンの存在感を大いに感じる。

+六本木_尚

初日の第1部、2日目午前中の第2部はあいにくの雨に見舞われ、想定より来場者が少なかったとのこと。

それでも1部当たり250人超の焼酎・泡盛ファンがそれぞれ訪れ、この第3部を合わせると総来場者は1000人を超えた。

主催である日本酒造組合中央会 本格焼酎・泡盛担当の大隈浩平さんによれば「一般消費者向けにこれだけの焼酎・泡盛を集め提供するイベントは、過去にないと思います。」とのこと。「若い方や外国の方が多く訪れる六本木で、世界から人が集まるラグビーW杯と重なる時期に開催できたことは大きい。11月1日(本格焼酎・泡盛の日)に向けての勢いになってくれると嬉しい。」と、丁寧な口調で語ってくれた。

各地域の酒造組合に「自慢の酒を持ってきてください。」というオーダーを出し、集められた焼酎・泡盛の数々。

各ブースに立つ組合、酒造のスタッフによる呼び込みや商品説明の声にも当然、熱が入る。

また、併設された「きき酒コーナー」や「観光物産コーナー」にも人が集まっていた。

+六本木_会場2

会場正面にはステージが設置されており和太鼓演奏や、バーテンダー、各酒造組合によるトークショーなどが賑やかに行われていた。
初日オープニングでは、人気タレント・りんごちゃんが登場し、”泡盛好き”をカミングアウトしたとのこと。

泡盛ブースからは、沖縄県酒造組合・川畑哲郎さん、瑞泉酒造 製造部・伊藝壱明さん、そして2019年度泡盛の女王・知念妃さんが登壇。

琉球泡盛の歴史や特徴、新商品「尚」について、そして泡盛への想いをそれぞれ語った。

退場時に司会の女性から「女王というのはやっぱりたくさん泡盛を飲むからなれるんですか?」と振られた妃さん。笑顔で「たくさん泡盛愛を語りたい人がなります。」と、見事な切り返しをしたのが印象的だった。

+六本木_ステージ

日本酒好きの彼氏と焼酎好きの彼女のカップルで参加されたお二人は「色々な種類があってビックリ。珈琲の焼酎が美味しかった。最後は泡盛でシメたい。」と、イベントの規模を楽しんでいるご様子。

幼馴染み同士で参加された男性二人組は「普段から沖縄料理屋で泡盛を飲んでいるが、ここで飲んだものの方が美味しい気がする。片っ端から飲んで勉強していきたい。」と語ってくれた。

上の二人組と会場で仲良くなったというカップルは、日本酒、焼酎、ウイスキーと普段から色々なお酒を楽しんでいるそうで、泡盛も抵抗なくスイスイ飲めたそうだ。
「海藻やスパイスを使った焼酎が面白かった。普段はあまり冒険しないが、こういう機会に色々試せるのは嬉しい。」と語ってくれ、インタビュー中に泡盛ブースから「古酒の郷」をもらって来ていた。

最後に、泡盛以外で筆者が気になったブースや人をご紹介。

福岡の麦焼酎「梟」のシリーズ。味もデザインも洗練されている。

+六本木_福岡

歴史あるくり焼酎を紹介してくれた、宮崎県「佐藤焼酎製造場」のキュートなスタッフさん。

+六本木_宮崎筆者の故郷熊本からは、球磨地方で一番歴史のある蔵「林酒造場」の極楽。創業年がはっきりせず、古い文献が発見される度に更新されるのだとか。

+六本木_宮崎 2

鹿児島県酒造組合の美人スタッフさんが掲げるのは、「薩摩酒造」の南之方(みなんかた)。

+六本木_鹿児島

組合スタッフさんとミス奄美黒糖焼酎の華やかコンビがオススメしてくれた奄美黒糖焼酎とリキュール。「泡盛は兄弟。よく飲みます!」(ミス奄美黒糖焼酎)

+六本木_奄美

会場に遊びに来ていた、沖縄国税事務所 鑑定官・宮本 宗周さんと、「尚」の開発リーダーである瑞泉酒造 伊藝さん。伊藝さんはこの後、ステージへ。

+六本木_2人なんと、沖縄そばのフードトラックが。埼玉の沖縄料理屋さんの出店だとか。

+六本木_沖縄そば

日本酒造組合中央会の大隈さんは「焼酎と泡盛は仲間。特に区別はない。今回の経験と反省を生かし、また東京で本格焼酎・泡盛を発信できるイベントを続けたい。」と今後の意気込みを語ってくれた。

(文・写/岡山進矢東京支部長)

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