11月18日(水)「沖縄の伝統泡盛を飲んで楽しくふるさとやんばるを語ろう!」を合言葉に、第37回やんばる泡盛同好の集い(主催/名護社交飲食業組合)が名護市民会館中ホールで開催された。やんばる(沖縄県北部)を中心に、泡盛ファン900人以上が集い、北部11酒造所の泡盛を大いに楽しんだ。
司会は、やんばる出身の沖縄よしもと芸人仲村駿輝と仲本新(カシスオレンジ)と名護社交飲食業組合の崎浜ちはる氏が担当。商工会女性部の祝儀舞踊かぎやで風で幕が開けると、会場は少々フライングをした参加者を中心に一気に盛り上がりを見せた。
壇上では、やんばる泡盛同好会副会長で名護社交飲食業組合長でもある渡久地等氏があいさつを行い、長親川敬名護市副市長、沖縄県酒造組合玉那覇美佐子会長が来賓祝辞を述べた。その他、泡盛の度数当てクイズや抽選会、ゆいまりかベリーダンスカンパニーによるベリーダンスの披露など趣向を凝らしたさまざまなイベントが繰り広げられ、会場を大いに沸かせた。
しかし、それとは別に印象深かったのが、泡盛を片手に各テーブルを囲む来客のこぼれんばかりの笑顔である。最近各地で行われる泡盛同好会、愛好会は高級志向が強く、一流ホテルや料亭で開催され、参加費も5千円から1万円程度する場合が多い。もちろんそれらも紳士、淑女の集いとして十分趣があるのだが、このやんばる泡盛同好の集いは、会場は市民会館、会費は1,000円、伊是名島、伊平屋島を含む北部11酒造所の泡盛、泡盛カクテル飲み放題でおでんに刺身の味噌和え、沖縄そばと出て、抽選会で泡盛が当たるしお土産までつくとあっては、泡盛好きには笑うしかないこの世の楽園である。
関係者によると、運営の難しさからこの三十余年の間に何度か中止にしようかという話も出たという。しかし、そのたびに時には過去の参加者から、時には北部の泡盛メーカーから、時には運営側から熱烈な働きかけがあり、ここまで持ちつ持たれつで続いてきたという。別の関係者はそのことを「やんばるだからさ~」の一言でかたづけたが、飲む側、作る側、運営する側すべての参加者からこれほどの泡盛への愛情が溢れる会も珍しい。
(二代目預)