沖縄の各企業は1972年本土復帰は現実の問題として受け止めており、その対策に苦慮している現状にあるが、ここに泡盛業界にとっては朗報がもたらされている。
本紙第3号で既報のとおり、大阪万博に琉球泡盛が出展される訳だが、今度はその万博出展45酒造メーカーの中から15メーカーが推薦され、それを一堂に集め、酒まつりに参加されると云う福音が琉球泡盛産業KK(社長 比嘉寅吉氏)に届いた。
山陰地方随一の国際観光ホテル、鳥取県米子氏皆生温泉海岸通りにその偉容を誇るホテル清風荘では毎年11月20日~24日までの5日間、観光PRの一環として全国から寄りすぐった銘酒を出品させ、秋の観光酒まつりを催しているが、その催しに沖縄の泡盛を出品させるべく、鳥取県小売酒販組合連合会監査の永井定男氏より去る7月に是非とも協力して欲しいとの出展要請の便りが舞い込んできた。
それによると、酒まつり終了後も同ホテルのフロントに来春、すなわち大阪万博まで陳列すると云う。早速琉球泡盛産業KKでは1.8リツトル(一升びん十本)、古酒と一升壺(琉球陶器)、本(しゅろ巻)と、合壺(琉球素焼)2本の3種類を、去る15日に送付した。
琉球泡盛の質の良さは、去る万博打ち合わせの席上で他の44メーカー(万博出展の)も口を揃えて讃えており、全国酒信連が交次通り認めたことを意味するわけで、琉球泡盛の前塗は戦後25年目にしてようやくその真価を発揮する時が来つつあるようだ。
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