ご存知やんばる島酒の会~各家庭の床の間にクースを~

   

山原島酒之会なるグループをご存知であろうか。1998年9月に発足しているこの面々、只者ではない。メインスローガンに曰く「山原のすべての家庭の床の間にクースガーミを」ときた。awamori_yomoyama_29_yanbaru_shimanokai_ryusensyuzou

メンバーは名護市立中央図書館の島袋正瓶(いや失礼、敏です)館長、島袋利則名護博物館館長、山城秀夫居酒屋「大国林道」マスター等々の文化人揃いで日夜泡盛クース作りに夢をかけている見上げた戦士たちだ。ふるっているのがカーミムエー(模合)。そしてクースづくり講習会や山原の酒造所巡り。

「中でも古酒づくりのためのカーミムエーは1期、2期とすごい広がりを見せ、昨年末までに100個を超えるクースガーミ『勿論古酒を詰めた』が増えた。

我が会が主唱している『山原のすべての家庭の床の間にクースガーミを』は確実にその第1歩を踏み出した。協力してくれるカーミチュクヤー(陶土)も増えつつあるし、今年は昨年までのそれを更に上回るクースガーミが家々に広がるであろう。それを思うとチムドンドンは高まるばかりだ」

と同会の通信第9号で島袋正敏発行担当者は述べている。

古酒づくり講習会の第2弾が去る3月10日午後1時より行われ、講師は同会顧問の謝花良政さん。遊び心も旺盛なこのメンバーの雰囲気は終始うまいクースを酌んだ後の余韻を楽しんでいるようで微笑が絶えない。

謝花さんといえば、県下のクースづくりの第1人者である。当日の受講者は24人だったが、驚いたことにその多くが本土からの若い男女だった。

その日の午前中は龍泉酒造(資)を見学したというメンバー達を前に謝花古兵(ふるつわもの)の講話は始まった。

同氏は、
①クース貯蔵用の良い甕を手に入れること。
②酒はどのメーカーで何度のものが良いか。
③クース甕の保管場所は?
④貯蔵して四年目には、蓋を開けて締まり具合を点検する。
⑤古酒を汲んだ後の仕次と管理について

の五項目のテーマを解りやすく説いていた。謝花さんは前置きで要旨を次のように語っていた。

「これまでは皆ウイスキー一辺倒だったが今では全然飲まなくなってきている。地場産業である泡盛を飲むようになっているが、ひとつには酒質が良くなったことがあげられる。

沖縄には昔からクースがあったが、去る大戦で無くなった。この会員はクースムエーをやって全員クースガーミを所有している。甕の魅力はなんと言ってもそれ自体を眺めたり、手で撫でて見たりすることだ。

私は1951年からクースづくりをはじめたが、最初の頃は何度も失敗をくり返した。クースづくりは10人中10人みんな異なるので、私は私流でやってきた。

45年間もあくまでも私流だったが、今では絶対に失敗をしない自信がある。クース泡盛は沖縄の文化でありお互いに子々孫々に伝えていきましょう」

実はこの侍(さむらい)たちの会長が東洋大学の比嘉祐典教授である。現在ご本人は東京に居住するが出身が名護市屋我地。

屋我地の同氏所有の高台土地の雑木を切り開いて其処に三階建ての私設の「島宇宙展望博物館」を昨年11月開館している。

そこの屋上からの眺望たるや正に絶景だ。遠くは辺戸岬から古宇利島、多野岳の山々等180度の1大パノラマだ。5年前には同敷地内に「山原遊びと創造の森図書館」をオープンしているが、今回の展望台の中には「御城茶屋」も開店している。

同氏のお嬢さん2人が楚楚としてうまいコーヒーなどを作りお客さんに提供してくれる。今回のクース講習会も…森図書館で行われた。

沖縄にこんなに静かですばらしい絶景が眺望できる所は他に私は知らない。今1度じっくりと時間をつくり再訪問してみたい。

その時にはクースづくりの第1人者、いや名人謝花良政さん秘蔵の50年クース1合位いを所望して1人絶景とかんぱいしたい。

2001年5月号掲載

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