泡盛鑑評会表彰式審査報告 倉光潤一(平成26年12月17日)

  • [公開・発行日] 2014/12/17
    [ 最終更新日 ] 2016/05/24
   

沖縄県税事務所主任鑑定官審査報告 倉光潤一
平成26年度泡盛鑑評会の表彰式に当たり、審査の概要をご報告申し上げます。 泡盛鑑評会出品酒の品質評価は、去る10月1日、2日の2日間、税務大学校沖縄研修支所及び北那覇税務署において実施しました。 happyou品質評価は、国立大学法人琉球大学、鹿児島県工業技術センター、泡盛製造者、流通関係者、独立行政法人酒類総合研究所、国税局、沖縄国税事務所鑑定官、沖縄県工業技術センター究員など、合計19名で行いました。

本年度は、古酒の部に39場から69点、一般酒の部に32場から45点、全体で43製造場から114点の出品がありました。全体の出品場数は昨年度と比べて同じで、出品点数は6点の減少となりました。 品質評価の方法は、香り、味、総合品質を5点法で採点するとともに、香りと味のそれぞれについて細かい評価項目を設け、品質設計や製造工程の改善に活用するための根拠となる点を指摘するプロファイル法で行いました。

なお、古酒については、総合品質の評価が上位のものについて、泡盛を代表して表彰するにふさわしい品格を有するものを選定することはもとより、「泡盛が有している個性」及び「古酒香」について、より積極的に評価するようお願いしました。 その結果に基づき、特に品質優秀なクースを出品された15製造場を沖縄国税事務所長賞、5製造場を沖縄県知事賞に選定しました。

続きまして、本年の出品酒の品質について、品質評価員の講評を取りまとめたところをご報告申し上げます。 古酒については、おだやかな古酒香を持ち、まろやかな味わいを持つ、時の経過により育まれた香味の調和を感じられる個性豊かなものが数多く見られました。 一般酒については、きれいで甘みを有する酒質のもの、果実様の華やかな香りを有するものなど多様な個性に営なんでいました。全般的には、以前と比べ落ち着いた香味の調和の傾向がありました。 部門ごとの結果は以上の通りですが、消費者の要求を十分満足させうる、高い品質の泡盛が多数を占めていました。

今回、古酒の部において入賞を果たされました製造場の皆様には、心より喜びを申しあげます。 入賞を逸した製造場につきましても、その品質の差は僅差で、大いに評価されるものでありました。古酒の部において入賞されていない製造場の中には、一般酒の部において、極めて評価の高いものがありましたことを付言しておきます。 さて、泡盛鑑評会は製造技術基盤の確保一強化のため実施しています。

製造者の皆様には、翌日の製造技術研究会において全ての出品酒を公開しますので、各社の技術を確認していただき、今後の技術一技能の一層の向上の参考として、消費者から高い支持を得られる製品の製造一販売につなげていただけるようお願い申し上げます。

泡盛は黒麩菌を使用し、原料である米を全て麩にし、単式蒸留により得られた原酒を貯蔵・熟成させることを基本とする固有の製造方法をもった、世界に誇る沖縄県の銘酒です。

沖縄県の文化及び産業を代表する泡盛が、国内はもよより広く海外においても愛飲され、今後ともますます成長・発展することを祈念いたしまして、審査報告とさせていただきます。

※選ばれた酒造所一覧はコチラ  

[PR]

関連記事

アーカイブ

更新情報

更新情報



プレスリリース

登録されているプレスリリースはございません。

ページ上部へ戻る