沖縄県酒造組合(玉那覇美佐子会長)は平成29年2月12日(日)14時、イオンモール沖縄ライカムのグランドスクエアにおいて「第32回泡盛の女王選出大会」を開催し、泡盛を県内外にPRする新たな顔、2017年泡盛の女王3名を選出した。
今大会には、多くの応募の中から最終予選を通過した10名の候補者がファイナリストとなり最終審査へと進んだ。会場には10人の候補者の写真パネルが設置され、最終審査前の10時から14時まで一般投票も実施された。先着200名には記念ミニチュアボトルも贈呈。一般投票の結果は審査に加味された。
会場には県内全泡盛メーカーの代表銘柄が並べられ、全種類とも試飲可能な状態に。泡盛ファンはもちろん、ライカムという場所がらか、初めて泡盛を飲むという観光客や泡盛に興味を持った外国人が次々と試飲していた。さらに泡盛カクテルの試飲会も同時開催された。
審査が始まるとそれぞれの候補者が泡盛に対する熱い思いや泡盛にまつわるエピソード、沖縄の文化と泡盛を県内外の人たちに伝える大切さなどを述べつつ自己アピールした。6名の審査員からは「若い人たちへ泡盛をすすめるにはどのような方法があるか」「泡盛を世に知らしめるにはどうするべきか」「沖縄の料理と泡盛をどういうふうに県外へPRするべきか」などの質問が出され、どの候補者も自分の考えを臆することなく答えていた。
全候補者の自己PRが終了し、審査員が控室で審議を開始すると、その間ステージ上では沖縄出身の歌手しゃかりのミニライブが行われ、ボーカルのチアキさんの透き通った声が会場を訪れた人たちを魅了した。ライブ終了後も、審査が難しかったのか選考に時間がかかってしまい、急遽時間調整のため、現役泡盛の女王3人がステージに現れ、泡盛の女王の一年間の活動状況などを報告した。
やがて緊張した面持ちで審査委員が現れ、審査員代表して平良朝敬沖縄観光コンベンションビューロー会長が審査結果を発表。ドラムロールが流れた後「エントリーナンバー3番、多良間香織(たらまかおり)さん」、「続いてエントリーナンバー4番の金城(きんじょう)ひなのさん」「3人目はエントリーナンバー……7番のスピーナ瑛利香(えりか)さん」と3人の名前が呼ばれ、会場の候補者応援団や一般客から大きな声援と拍手が送られた。
審査員総評で平良会長は「今回は審査員を悩ませる10名の候補者でした。それぞれが泡盛の歴史や沖縄文化を学んでいて、誰が選ばれてもおかしくないほどの僅差で3名が選べました。泡盛は今、国内はもちろん、海外でも注目を集めるようになりつつあります。2017年度の泡盛の女王のみなさんは、これからもっともっと県内はもちろん、国内へ世界へ声を大にして泡盛の魅力を、良さを存分発信していってください。本日はおめでとうございました。」と評した。
新泡盛の女王3名は、賞状と副賞である泡盛5升甕、賞金、航空券等を受け取るとそれぞれ次のように決意を表明した。
多良間香織さん(30=那覇市出身)
「女王になれて本当に嬉しいです。今後は県内をはじめ県外のお客様、海外など多くのお客様に沖縄の文化の一つとして魅力ある泡盛を提供していきたいと思っています。」
金城ひなのさん(22=与那原町出身)
「ありがとうございます。すごく嬉しかったです。今後は泡盛のPRはもちろんだけど、私の泡盛愛を伝えて、私自身が愛される泡盛の女王になるために頑張ります。」
スピーナ瑛利香さん(22=北中城村出身)
「自分が呼ばれる前に2枠は決まってしまい、最後の一枠にとても緊張し、これまで応援してくれた人たちの顔を思い浮かべていたら、名前を呼ばれとても嬉しかったです。これからは若い世代や海外の方に泡盛の良さをPRしていきたいです。」
それぞれが新たなる泡盛の女王としての自覚、自信が感じられ、今後の活躍が大いに期待できる女王が誕生した。
泡盛の女王選出大会は一昨年まではホテルの特設会場という閉ざされた空間で、来場者は関係者のみであったが、昨年の那覇空港での開催以降、公開方式で開催されるようになった。今回は大型ショッピングモールでの開催ということで、家族連れや買い物客など多くの衆目が集まる中で行われたため、大会そのものが大いに盛り上がった。
(嘉手川学)