楽しく学ぶ泡盛講(東京・大阪)閉講(文・写/岡山進矢東京支部長)
- [公開・発行日] 2025/12/03
- 飲む
令和7年11月13日(木)、泡盛の歴史や楽しみ方について学ぶ「楽しく学ぶ泡盛講座」が終了した。
同講座は沖縄県が主催する、飲食店向け「琉球泡盛魅力発信キャンペーン」内のコンテンツで、今年9月に大阪の梅田、東京の九段下と新宿での初級編を皮切りに開講。この11月、再び東京の九段下(初級編)と有楽町(中級・上級編)で行われ、全日程を終えた。
取材したのは最終日の有楽町「中級・上級編」。
銀座わしたショップがある「東京交通会館」の12階に特設された教室で、26名の飲食関係者が受講した。
この日の講師を務めたのは、泡盛トレイル・プロジェクトプロデューサーで全国地ビール醸造者協議会専務理事の石川智康さん。弊紙編集長で泡盛検定協会事務局長の河口哲也。泡盛マイスター協会副会長で那覇「黒帯酒房」店主の安里昌太さんの3名。進行役は、初級・中級編で講師も務めた2023年度泡盛の女王の前泊選香(えりか)さん。
講座は琉球泡盛魅力発信キャンペーン事務局「楽しく学ぶ泡盛講座」プロデューサーの新里聡さん(国際旅行社)の挨拶で会をスタートした。
講師として最初に登壇した石川さんは、観光客が酒造に直接訪れることで生まれる価値「ツーリズム・マーケット」について、事例を交えながらわかりやすく説明。
メイン講師である河口編集長は、これまで行った初級・中級編講座の振り返りの後、泡盛の伝統的品質管理法である仕次ぎについての深掘りや、自身が“泡盛3大ミステリー”と名付けた不確かな論が多く出回る「泡盛の名前の由来」「泡でアルコール度数を測る行為」「明治時代の酒造所数の異常な変化」などについて考察した。
10分休憩のあと、沖縄県商工労働部ものづくり振興課の内山知洋主査からの挨拶。
後半戦。9月の初級編(新宿会場)に続いての登壇となった安里さんは、人気飲食店の経営者らしく、用意された5種類の試飲酒を使い食事とのペアリングやカクテルアレンジについてなど、泡盛の具体的な提供の仕方を指南した。
講座は約2時間。
最後は会場内に設置された試飲カウンターで前泊さんや講座スタッフによりソーダ割り、コーヒー割りなどの泡盛が振舞われ行列ができ、各講師の周りにも片手にカップを持った人だかりができた。
都内や関東近県で長く沖縄料理店を経営しているという男性参加者は「SNSで知って申し込んだ。東京に泡盛の問屋や酒屋があったという話が面白く、初めて知った。」と満足の様子。
講座担当の新里さんは「初級編では、泡盛を深く知りたいという方々に上手くお伝えできたと思います。」との手応えと同時に「ボリュームが盛り沢山だったので、級ごとの難易度設定をしっかりしてもっと整理すべきでした。」と次への課題も語ってくれた。

(文・写真/岡山進矢東京支部長)

























