30年先を見据えた大事業(平成25年5月17日)
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[公開・発行日] 2013/05/17
[ 最終更新日 ] 2015/10/13 - 泡盛検定
沖縄県の中核地場産業として
刀禰俊哉国税庁審議官祝辞
本日、協同組合琉球泡盛古酒の郷の竣工落成式が挙行されるに当たり、一言祝辞を申し上げます。
この度、琉球泡盛古酒の郷は第一期工事としての貯蔵庫、管理棟を完成し、竣工落成を迎えられました。完成した施設を拝見しますと、沖縄の伝統的な雰囲気を表現する素晴らしいものとなっていると感じており、心からお祝い申し上げます。またこれまでの松田理事長をはじめ役員、並びに組合員のみなさまのご尽力に対し、心から敬意を表します。
さて、泡盛は沖縄県の歴史文化そのものであり、伝統的な国酒として高い評価を得ており、これも泡盛業界のみなさまの酒造技術の改善、品質向上に向けたご努力と関係者のご尽力のたまものであると、考えております。
泡盛の大きな特徴魅力のひとつに熟成による古酒の存在があります。この古酒の特徴と魅力をさらに広めていくためにも琉球泡盛古酒の郷の果たす役割は非常に大きいものと感じております。今後さらに貯蔵庫4棟と博物館が段階的に整備されるとうかがっておりますが、琉球泡盛古酒の郷が質の高い古酒の貯蔵と販売に貢献し、今後の泡盛文化の普及啓発に寄与することを心から期待しています。
国税庁は酒類業の健全な発展を任務のひとつとしております。沖縄県の泡盛についてもその品質向上や需要拡大に向け引き続き地元のみなさまとの連携協調を図りながら、泡盛業界のさらなる発展に取り組んでまいりたいと考えております。
なお、本年1月に閣議決定されました日本経済の再生に出た緊急対策においては、日本産酒類の総合的な輸出環境の整備が盛り込まれたところです。現在政府全体で日本産酒類の輸出促進に取り組んでいくところで、国酒である泡盛についても国内の販売のみならず、輸出拡大に向けた取り組みも進めていただくことを期待しております。琉球泡盛古酒の郷の限りないご発展とみなさまのご健勝ご繁栄を祈念してお祝いの言葉とします。
松田亮理事長のあいさつ
協同組合琉球泡盛古酒の郷竣工落成に当たり、一言ごあいさつ申し上げます。
協同組合琉球泡盛古酒の郷は沖縄の復帰に伴う特別措置による酒税軽減措置を泡盛業界として重く受け止め、業界の総意によりさらなる復興策の核として、古酒を中心とした県外出荷拡大戦略を確立するため平成20年5月に設立したところであります。
これまでの間、円滑な事業開始に向けて諸課題の克服と所要の作業を加速させ、経済情勢など業界を取り巻く環境の厳しさから紆余曲折の影響を受けたものの今般、500キロリットルの貯蔵庫、管理棟、駐車場等周辺整備、琉球大学農学部サテライト研究室の設置など具体的事業開始にかかる初整備が完成し、琉球泡盛原酒500キロリットルが組合のみなさまから出荷され、
これから10年間の熟成貯蔵がスタートしたところです。
この間の関係各位のご支援、ご指南に対して改めて厚くお礼を申し上げます。
ところで泡盛業界を取り巻く環境は出荷数量の減少や昨今の経済不況にあって依然として厳しい状況にある。今後とも泡盛の品質向上はじめ市場マーケティングの展開による消費者ニーズの的確な把握に努め、さらなる需要拡大を図るための琉球泡盛コアブランドの確率を諸施策を従前に増して業界一丸となって取り組むことが極めて重要であります。
協同組合琉球泡盛古酒の郷は、当泡盛業界の10年、20年、30年を見据えた事業であり、当泡盛業界の今後の振興を図るための諸施策の核となる事業であります。特別措置の酒税軽減延長にかかる前提となる出荷戦略、泡盛の出荷拡大戦略の要の事業として、また受け皿になる事業であり、最終的には5年、10年の期間を要する業界の総力を結集した長期構想となっている。
泡盛業界においても協同組合琉球泡盛古酒の郷及び諸施策と事業を強力に推進することにより、確固たる経営基盤を確立し、従前に増して沖縄県の地場産業の中核産業として経済波及効果と社会貢献責任を強く認識しているところです。
本日出席たまわっている関係各位のみなさま。組合員のみなさまは琉球泡盛古酒の郷設立の理念及び円滑な事業の推進に引き続き物心両面のご指導ご鞭撻をたまわりますよう切にお願い申し上げます。
(文責・記者)
平成25年5月17日掲載記事