2018年八重山の産業まつり&第54回石垣島まつりレポート(文写・古賀桃子/泡盛新聞九州局長)
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[公開・発行日] 2018/11/05
[ 最終更新日 ] 2018/11/13 - 飲む
石垣市の中心部、離島ターミナルにほど近い新栄公園および隣接の石垣市市民会館で、平成30年11月3日(土)、4日(日)の計2日間にわたり「2018年八重山の産業まつり(同実行委員会)」および「第53回石垣島まつり(同実行委員会)」が開かれた。
石垣島まつりは例年通り、主要道路でのパレードやステージパフォーマンス、飲食ブースやライブ演奏など野外での多彩なプログラムで賑わっていた。
八重山の産業まつりは市民会館・中ホールおよび周辺に八重山エリアから35の事業者(前年より1業者増加)が出展し、出品数も100点を数えた。場内は試食、物販、美容、木工体験などを楽しむ来館者で溢れかえった。
泡盛メーカーからは、請福酒造(本社:石垣市)と崎元酒造所(本社:与那国町)が出展。請福酒造は昨年、石垣島まつりの野外飲食ブースに出展していたが、今回は同社を含む泡盛メーカー3社による新商品「イムゲー(芋酒)」のPRに注力するために、産業まつりの出展に切り替えた。2日間で500本を用意し、ブースにはイムゲーを紹介するパネル・動画や試飲コーナーの他、リキュールや飲用酢も並べ、多くの地元住民が購入していた。
(参考記事:古くて新しい沖縄の酒「イムゲー」復刻!(請福酒造・多良川・久米島の久米仙)
崎元酒造所は、定番の「花酒」「与那国」のほか、「にごり泡盛 海波」「長命草酒」といった同社ならではのラインナップで出展していた。最近は若い世代向けのスタイリッシュなボトルを用いた泡盛も複数扱っており、産業まつりではこれらに加え工場限定「おこげ」が売れ筋となった。
毎年11月に那覇市内で開催される「離島フェア」では、購入層のおよそ4割は与那国町出身者が占めており、加えて近年、沖縄本島在住の泡盛ファンや観光客の購入も増えているという。「販売の際は、特に説明も不要なぐらい」(同社・崎元氏)のコアなファン層がいるのは、他の離島のメーカーにも共通していることと思われる。
今回の産業まつりでは出展者が微増し、かつスペースも拡大していた。実行委員会の事務局担当者曰く「沖縄本島での産業まつりや離島フェアの方が大規模で絶好の商機となるものの、地元でのこうしたイベントで地元のお客様に喜ばれてこそというねらいで開催している。八重山に点在する泡盛メーカーをはじめ、事業者の出展促進に努めてはいるものの、資金やマンパワーがネック」とのこと。
11月23日(金)から3日間、沖縄セルラーパーク那覇(那覇市奥武山)で開催される「離島フェア2018」では、多くの泡盛メーカーが出展予定で、メーカー関係者からは「毎年この日に賭けている」という声も聴かれる。
沖縄本島在住や本土の泡盛ファンにはぜひ足を運んでいただき、離島メーカーの泡盛にも親しんでいただきたい。
(文写・古賀桃子/泡盛新聞九州局長)