飲んでうたって踊ったが、翌日その店の名を聞かれてぼくは返事にこまった。人の酒ばかりを飲んで歩いているので、店の名などいらないのだ。ご存知、山之口貘氏の有名の詩だが、私はこの詩をこよなく愛し、よく口にしている。
我々マスコミにたずさわっている者の中にも、この歌のように、人の酒ばかり飲んで?だべっている輩はかなりおる。
しかし、そのような可愛いグダをこぼしているまではまだ単純で好感を持たれるが、度が過ぎると、きまったコースのように全ての道路を我がベツドのごとく大の字になって深い眠りにつくもの、わざと関係のない人たちにまで迷惑をかける輩がいる。
それは可愛いもので、利巧なものにかぎって手におえないものがおる。浮気のひどい奴である。こんな友とは飲む気がしない。心から酒を味わい、談論風発な場をつくる人、そして貘さんのような庶民の酒をたしなむ人が少ない昨今、そういう人に早くめぐりあいたい。
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