逸材探訪 ~鑑定官が若き匠に聞く~(崎山酒造廠編)

  • [公開・発行日] 2017/06/19
    [ 最終更新日 ] 2018/06/06
   

小濱:そこまでしようという気持ちも起きない状況のところもあるとは思います。

平良:社長の人柄ですかね?

小濱:経営者の考えが一番大きいと思いますね。

平良:工場長も好きなほうなので、すぐ“今日は行くか?”ってなって、そのタイミングで“ああしたい”“こうしたい”という話ができる環境がありますね。楽しいです。

2017_look-for-outstanding-talent_vol7_sakiyama-shuzoshou20小濱:なるほど。それでは、次は少し話しにくいことかもしれませんが、泡盛業界に望むこと、もっとこうしたら盛り上がる、みんなに飲んでもらえるのではないかと思うことはありますか?

津波:あくまでも自分の考えですが、たくさんの人がいて、それぞれ味覚は違うと思いますので、もっと酒質の幅を広めて、人それぞれに合う泡盛を造っていく必要があるのかと思います。時にそれは極端であっても。

小濱:ただ、同じものを造るのではなくて、いろいろな人がいて、その人それぞれに提案できるように酒質の幅を広げて商品をつくったほうがいいということですね。

津波:当然、そのための製造側の技術も向上させなければなりませんが。

小濱:夢がありますね、用意周到な子ですからね(笑)。

一同:笑い

2017_look-for-outstanding-talent_vol7_sakiyama-shuzoshou21津波:毒があまりなかったですかね(笑)

平良:毒を出せとは言われてないから(笑)

比嘉:徐々にでてくるのを期待しましょう(笑)。

小濱:比嘉さんはどうですか?業界に対して何か物申すことはありませんか?

比嘉:特にございません。

津波:お兄さん!!

2017_look-for-outstanding-talent_vol7_sakiyama-shuzoshou22比嘉:ええ、先ほどの話ではありませんが、業界全体としてのコミュニケーションは足りてないのかと思います。横のつながりだけではなくて、営業サイドであっても、技術サイドであっても、この業界にいる人はみんな思いは一つというか、おいしい泡盛を造りたい、おいしい泡盛を飲んでもらいたいところで共通だと思うんですよ。

そういうところをベースにもっとコミュニケーションがとれたらいいなと思います。それ以前に、社内でコミュニケーションをとりづらい環境があるのであれば、それも各社で改善していただいて。

ただ、同時に、業界全体もそうなんですけど、その業界をつくっている私たち一社一社が技術力やアピール力を強くしていかないと、団結しても芯が弱いといいますか、業界全体としても機能しないのではないでしょうか。

津波:いいと思います!

宮本:まずは、崎山さんの状況を、他の蔵にも伝えていただければ、良い方向にいくかもしれませんね。

小濱:ここに成功事例があるわけですから、わが社の酒造りを含めて、ぜひ広く伝えてほしいですね。それでは、最後に理想の泡盛について教えてください。将来こういう泡盛を造りたいとか、どんな人に飲んでもらいたいという夢について。

2017_look-for-outstanding-talent_vol7_sakiyama-shuzoshou23津波:もっとみんなの近くにいる酒になってほしいですね。まずは沖縄県民の皆様の近くに戻ってくれて。今は特に若い子の近くに泡盛がいないような気がします。近くにいる存在にもどしてあげるために、いろいろな酒質の泡盛をつくって。個人的には甘い泡盛、それは香りについてなのか味についてなのか、わかりませんが、もしかしたら今の泡盛じゃないかもしれませんが、そういうのもありかと。

小濱:新ジャンルの泡盛?

平良:泡盛飛び越えちゃた!?

津波:でも色々な泡盛を造ってみたい。今の味だけじゃないのがもっと造れるんじゃないかなと思っています。

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