官能評価とブレンド技術講演会開講(大西正巳氏/琉球大学講座/12月19日)

   

2015_12_19_sensory-evaluation-and-blend-technology-lecture_shitsugioutou琉球大学は12月19日(土)、琉球大学生涯学習教育センターにおいて、元サントリー・ブレンダー室長で山崎蒸留所工場長だった大西正巳氏を招いて「蒸留酒の官能評価とブレンド技術」と題した講演会を行った。

会場は県内の16の酒造所、県工業技術センター、酒販店、国税局など泡盛関係者ら36人が聴講した。また、この日は石垣市立図書館と宮古島市中央公民館にサテライト局を設置。三元同時講演を行うということで、石垣島から3酒造所、宮古島からも2酒造所の関係者が聴講した。

講師の大西氏は長年、サントリーでブレンダーとして活躍し、主力の「山崎」をはじめ多くのヒット商品を手がけている。講演では官能評価のスキルアップが商品開発には欠かせず、一流のブレンダーになるための官能開発の重要性を説明した。

泡盛業界では各社とも官能評価は主に鑑評会のためだけに使われているが、自社の原酒の特徴を知り特性を生かしたブレンドをすることで今までにない、魅力的な商品開発ができると指摘。それには官能力の開発とスキルアップが大切で、そのためにはいろいろな香りや味を知る訓練を時間をかけて、積み重ねていくことが必要だと説く。

ちなみに官能とは単に見る食べる味わうなどのセンサーとしての五感や感覚だけではなく、知る、識る、見る、診る、測る、創る、鑑定する、楽しむといった経験則や、体調や心の動きなどフィジカルやメンタルなどを使い総合的に判断すること。五感を研ぎ澄ましフィジカルやメンタルを万全な状態にして外界を知覚し、自分自身の内面を映し出すこととのこと。

2015_12_19_sensory-evaluation-and-blend-technology-lecture_awamori大西氏は新商品を開発するとき、長い時間をかけて自分の中にある官能を駆使し、今の社会の現象や流行り、ユーザーのニーズ、社会が求めるもの、マーケティングなど分析し、Cという商品を作るために設計図を作成し、それに必要なAやB、DやE、Fなどのそれぞれの個性や特徴のある材料を調達して、求める商品を完成させることが大切だという。ただ単にAとBをブレンドした結果、Cという商品ができてしまったという、偶然の産物ではないと強調。その他サントリーの酒造りの根本や大西氏自身の体験談、具体的なブレンディングの話、九州の酒造メーカの話など、酒類の品質向上にまつわる多岐にわたる講演となり、聴講する酒造関係者にとって有意義な時間となった。講演の後の質疑応答では同時進行で聴講した石垣島の聴講者を始め、会場内から多くの質問が寄せられた。

国内のトップメーカーで活躍した演者の話は、県内の酒造関係者に大いに刺激を与えている様子がうかがえた。

(嘉手川 学)

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