泡盛業界 本土輸出に意欲(昭和45年10月20日)

  • [公開・発行日] 1970/10/20
    [ 最終更新日 ] 2020/07/20
   

復帰まであと623日、沖縄の中小企業界は今、各々の企画目標をあわただしい中にも冷静に見極めつつ立てるのに懸命な努力を重ねているが、1970_10-20_okinawa_japan-mainland-return_export-enhancement_awamori-factory-capital-investment泡盛業界でも最近とくにその様相が現れつつあり、色々な思惑も絡んで、独自な販路を県外に求めつつあるのが実情だ。

琉球泡盛は各業者の努力によってその品質、風味が消費者に認められ、ようやく軌道に乗り始め、近年着実にそのシェアを伸ばしつつあるが、県内消費率に比べ生産能力はまだまだ余力があり、十分に生産能力を発揮できないのが実情の上、業者も多く、勢い県外の市場開拓と云うことになる訳だが、これまで本土輸出も2社だったのが、それにあと2醸が新たに加わった。

窓口一本化が叫ばれて久しい業界だが、果たして功を奏すかどうかは未知数と云えようが、“数量の突破口”“琉球泡盛を認識させる”と云う点では大いにプラスになってくると云えよう。

いずれにしても今後は各輸出業者の企業努力にまたねばならぬ問題ではあろうが、これで輸出業界も四つ巴戦の様相である。

泡盛“まさひろ”の銘柄でお馴染みの合資会社比嘉酒造(現まさひろ酒造)では、以前から本土市場開拓を目論んでいたが、今度、北九州市在の株式会社田中屋と輸出契約を結び、去る9月30日に10石輸出したが、同社の話では輸出先の田中屋が合名会社から株式会社に社名変更、その記念発売と云うことで、去る10月20日より発売したと買っている。

銘柄は“無敵”のラベル(1.8リットル)。左上から斜め下に思い切った紅型、右下に守礼の門をとり入れた大胆で鮮やかなデザインは比嘉社長の決心の作になっているもの。

又、泡盛“玉友”の銘柄でお馴染みの合資会社石川酒造場でも、去る8月に沖縄永和商事(代表者:山田義宜氏)と契約、鉄道弘済会に出荷した。

9月14日に2合壺を2,500本初出荷、続いて30日に5合壺を2,000本、2合壺を2,500本と合計20石を出荷しているが、今度の輸出については、以前に国鉄が全国の民芸品を紹介しようとの企画で調査団が来島した際、壺屋等を見て廻り打診したようだが、量産ができ、納期もはっきりできる所と云うことで、民芸陶器“胡差焼”を量産しているオリエンタル商会(コザ市在)になったもののようで、泡盛は玉友となったと同社では説明している。

全面に駅売店をもつマンモス取引き先、鉄道弘済会との契約成立と云うことで、泡盛“玉友”鉄道に乗る・・・と云ったととろだが、同社の話によると、先ず手始めに国鉄としては九洲の主要駅8ヶ所に陳列し、以後東京、北海道にも広く紹介していく計画だと云うが、同社としては未開の地、東北あたりも現在打診しており、鉄道に乗って全国に一応行きわたるようになれぽ契約も3倍にはなるだろうと見込んでいる。

又、本土出荷についてはあくまでも独自な販路開妬であり、安易な考え方の販路ではないと意欲的に語っている。本土港引き渡し値、2合壺で50仙(セント)、5合壷で1弗(ドル)40仙(セント)。

泡盛業界 設備改善も盛ん
一方、泡盛業界の設備改善、投資も盛んに行われ、目前に迫る復帰に備え十分な対処策を講じつつあるが、近促資金融資を受け入れて着々合理化を推進している業者は5場に達している。

先ず合資会社咲元酒造工場が60坪余の増築(工場45坪の平屋にして、倉庫2階建、20坪の総2階)延べ85坪の増設、蒸留機の新設、製麹機(半自動)、貯蔵タンク8基(30石入4基・50石入4基)を新設し、これで地上タンクだけで貯蔵能力は450石となった。

同社としては体制づくりとして少なくとも1,000石位の貯蔵能力はもちたいとしている。又、識名酒造場が田熊式の全自動ボイラーと蒸溜中継装置を新設(約8,000ドルの投資)し、すでに操業を始めており、新里酒造場が全自動製麹機(原料処理能力500キロ)のを新設、比嘉酒造場(読谷)、久米仙酒場がそれぞれ製麹機の一部のドラム装置を新設している。

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