“泡盛の夕べ”に2度目の潜入レポート~利き酒コンテストでリベンジ~(文/嘉手川学)

   

平成28年11月1日の泡盛の日にANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービューにおいて、沖縄国税事務所と沖縄県による「平成27年度泡盛鑑評会表彰式」が行われた。(表彰内容についてはこちら)表彰式のあと、沖縄県酒造組合(玉那覇美佐子会長)主催による「琉球泡盛の夕べ」が開かれ、酒類販売業者や飲食業関係者、県、国の関係者、マスコミや広告代理店など多くの関係者が招待された。

「表彰式」が終わり「泡盛の夕べ」のが開宴するまでは少し時間があり、会場横のサブ会場にて「泡盛きき酒会」が行われ、多くの人がチャレンジしていた。きき酒会は「新酒・3年古酒・10年古酒」の新古酒あて、「20度・30度・35度・43度」の度数あて、「泡盛・麦焼酎・芋焼酎・米焼酎」の酒類あてがあり、去年、ボクは自信満々でチャレンジしたが、結果は度数は35度と43度を間違え、種類あてでは泡盛と米焼酎を間違えてしまうという大失態を犯してしまった。それで今回、去年のリベンジと思い真剣に取り組んだのである。

真剣にきき酒するために順序よく並べて飲み干さないように試飲した。

真剣にきき酒するために順序よく並べて飲み干さないように試飲した。

参加者は意外と真剣にきき酒に取り組んでいた。

参加者は意外と真剣にきき酒に取り組んでいた。

ちなみにこのきき酒会には泡盛新聞から我社の強面裏ドンと泡盛ジョーグー女子大アルバイト社員、県内の泡盛イベントほぼ皆出席の浜ちゃん社員の4人がチャレンジした。そしてその結果は後でネ。

きき酒を終える頃にタイミングよく開場となり主会場へと向かう。会場にはホテル自慢の料理と各テーブルには数種類のボトルが置かれ、泡盛の全銘柄が飲める特設バーコーナもあった。さらに、今年度の鑑評会で県知事賞と沖縄国税事務所長賞を受賞した16酒造所の16銘柄の古酒も展示され、試飲もできるようになっていた。

会が始まる前に料理の撮影。

会が始まる前に料理の撮影。

会は玉那覇美佐子会長の主催者あいさつから始まった。

沖縄県酒造組合会長の玉那覇美佐子氏によるあいさつ。

沖縄県酒造組合会長の玉那覇美佐子氏によるあいさつ。

「本日、11月1日は泡盛の日でございます。この良き日に琉球泡盛の夕べが開催されるのは大変嬉しく思います。琉球泡盛も皆様のご尽力により県内外で認知度も着実に高まっております。泡盛業界は今後とも品質の向上や消費者ニーズに応え、さらなる需要拡大を目指すため、琉球泡盛のブランド化を図っていきたいと思います。

県外での泡盛のおいしい飲み方や料理との展開を繰り広げ、泡盛の特質でもある古酒の魅力の啓蒙活動を業界が一丸となって取り組んでいるところです。今後は泡盛製造に欠かせない黒麹菌を柱に沖縄の食文化と琉球泡盛をユネスコ無形文化遺産の登録を目指して事業活動を展開していく所存です。私たちはこれからも従来にもましてさらなる品質向上、新商品開発に努め消費者に信頼される高品質の泡盛を作っていこうと思っています」

あいさつのあと、泡盛の普及に尽力した人物を表彰する「琉球泡盛賞」が行われ、発酵食品工房むんなみ主宰の照屋比呂子氏が受賞した。照屋氏は県工業試験場の研究員として食品加工室長などを歴任し、麹菌研究を通して泡盛の製造技術の確立に尽力されたということで、玉那覇会長から特製の賞状と五升甕が贈られた。

琉球泡盛賞を受賞した照屋比呂子氏と玉那覇会長。

琉球泡盛賞を受賞した照屋比呂子氏と玉那覇会長。

その後、来賓祝辞、鏡開きなどが行われ、乾杯の音頭で会場はいっそう賑わい、来場者それぞれの懇談会となった。ボクはうちの会社のメンバーと一緒に受賞した銘柄の試飲を行った。

乾杯のあと会場は懇親会場となり和気あいあいとした雰囲気に。

乾杯のあと会場は懇親会場となり和気あいあいとした雰囲気に。

まずは県知事賞の銘柄から。最初は比嘉酒造の「残波2006年」。甘くてコクと深みがあり飲みやい。続いて多良川酒造の「長期熟成古酒 久遠」は味にふくらみがあり、飲んだあとに鼻に抜ける香りがいい。今帰仁酒造の「古酒 千年の響」は軽くてまろやか。樽ならではの風味が表に出ている。続いて酒造組合の「10年古酒 海乃邦」は意外と暴れん坊。いろいろな風味が感じられ、飲んだあとの旨みがノドの奥からが感じられる。県知事賞最後は上原酒造の「古酒 神泉」。芳醇でまろやか、43度というアルコール度の高さがコクと旨みを生み出している。

今度は国税事務所長賞。まずは菊之露酒造の「古酒 菊之露 V.I.P GOLD」。意外と軽やかで飲みやすく、雑味が少なくてあっさりとしている。続いて瑞泉酒造の「瑞泉 古酒」は香りが複雑で旨味があり、飲んだ後の香りも余韻として残っている。金武酒造も「熟成古酒 龍」はまろやかで甘く後味もすっきりしている。次は宮里酒造の「古酒 春雨」。甘くまろやかでクセがない味。美味しくて飲みやすすぎるのでビギナーにオススメだ。

今年度の鑑評会で受賞したお酒たち。この撮影のあと試飲会が始まった。

今年度の鑑評会で受賞したお酒たち。この撮影のあと試飲会が始まった。

次は津嘉山酒造の「古酒 國華」。これもマイルドで甘く飲みやすすぎる。続いて津波古酒造の「くーす 太平」。口に入れた瞬間笑ってしまうくらい複雑な味わい。厚みのある雑味が感じられ古酒だけど口の中で暴れている。「春雨」「國華」とたて続けてに飲んだあとなので、余計わかりやすい。暴れっぷりだけど深い旨みもあり、飲んだあとの古酒香の余韻がいい。

次はまさひろ酒造「蔵出しまさひろ8年古酒」。古酒だけどさっぱりとした甘みと深いコクがあり不思議な感じ。石川酒造場の「玉友 甕仕込み 秘蔵古酒」も旨みとコクがあり、甘みのある芳醇な風味。甕仕込みならではの深い味わい感じられがある。

久米島の久米仙「久米線ブラック5年古酒」は甘さとコクが感じられ、古酒らしい風味がある。最期は北谷長老酒造の「北谷長老」。香りと旨みに深みがあり、飲んだあとの鼻に抜ける香りが美味しさを引き立てている。

と、一気に試飲を終えたところで会も終盤になり、きき酒の会の成績発表が行われた。ボクは前回、米焼酎と泡盛を間違えるという失体を犯していたので、今回は気合を入れていた。が、残念ながら全問正解にはならず2問の間違い。しかも、今年も米焼酎と麦焼酎を間違えたのである。普段から焼酎を飲まないからと言い訳したが…。でも、2問間違いは銀賞だと名前を呼ばれたのである。しかも、泡盛新聞の4人とも銀賞であった。4人は協議もせずそれぞれできき酒をしたので、みんな大したものだと思った。

きき酒で全問正解者は名前を呼ばれステージに登った。

きき酒で全問正解者は名前を呼ばれステージに登った。

今年の全問正解はなんと7人。去年は1人だったことを思えば大躍進で、しかも、若い人が多かった。それだけ真剣に泡盛に取り組むる若い人が増えたのではないかと思った。泡盛きき酒認定証及び商品贈呈が行われたあと、大城酒造組合副会長の閉会式の言葉があり会はお開きとなった。

ボクはなんとか前回のきき酒のリベンジを果たした。が、しかし、次回こそ全問正解を狙えるよう、さらに泡盛の試飲を重ねてべく、酒造所の蔵出しまつりや感謝祭、いろいろな泡盛イベントに参加しようと心に誓った。会場出口に向かうと泡盛の女王がいたので記念撮影をし、受付で銀賞の賞品を受け取ると、本日も試飲を重ねて過ぎてフラフラと千鳥足になりながら、カァちゃんに怒られないよう帰途についたのであった。

いつも頑張っている泡盛女王の友寄美幸さん(左)と阿波根あずささん。

いつも頑張っている泡盛女王の友寄美幸さん(左)と阿波根あずささん。

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