復帰に備え業界の先鞭~15万石工場にオリオンビールが増設~(昭和45年7月30日)

  • [公開・発行日] 1970/07/30
    [ 最終更新日 ] 2016/01/18
   

オリオンビールKK(社長:富永寛ニ氏)では、去る3月、3度目の工場増設を完了した。1970_7_30_orion-beer_fifteen-hundred-thousand-goku_expansion_reこれでオリオンビールKKの生産能力は年産15万石(2万7千キロリット)となった。

今度増設された施設は、醗酵貯蔵室、ビン詰め工場、製品倉庫、原料倉庫、福利厚生設備等であるが、同社の設立当初は専門家の間でさえビールが亜熱帯地の沖縄でできるか疑問視されていたものだが、同社の経営、技術スタッフは近代科学技術を導入し、見事に成功させた訳だ。

勿論、発売当初は紆余曲折は同社発行の“ほろよい天国”紙にも報じられている通り、“断じて行えば鬼神も避く”と云う具志堅会長の意志を合言葉に、オリオンビールの白い戦斗帽と云われた宣伝帽をかぶり、命の切り売り作成を展開したのである。

当初、3万石の工場能力を持ちながら、売上が4千石台だった同社が、11年間に市場占有率90%になった要因は政府の企業保護策にもよるが、同社の技術水準と積極的な企業努力が高く評価されよう。

亜熱帯地方でのビールづくりはそれだけ施設に資本が投入される訳だが、何故よく云われている、ビールは新鮮なほどよいか、その問に対して同工場側では次のように説明している。

すなわち、空気が清浄と云うのがビール醗酵の条件とも云われ、水にはいろいろなタイプがあるが純水を使用しており、硬度の低い水質が名護の水で一番良く、又ビールには2つのタイプがあり、色のうすいのを淡色ビール、濃いのを濃色ビールと云われ、淡色ビールはチェコのピルゼンと云う地名をとり、ピルゼンタイプとも云われ、これが世界的に多く飲まれれているビールだが、オリオンビールもそのタイプである。

ビールはソーダ水と違って原料が大麦で蛋白質等いろいろな物質が入っており、コロイドが安定している間は味が良く、長い間ゆられると自然に味が落ちると云う、所謂(いわゆる)名護から2時間で消費市場に直送できると云うのは、オリオンビールの強味と云えよう。

ビールの消費量は本土で1人平均、年間47本、沖縄では27~8本。まだまだ沖縄のビール需要は増大していくことだろうが、同社の今度の増設は沖縄のあらゆる企業が復帰不安に喘いでいる今、大きな力づけとなっている。

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