酒造業界、本土の“商標権”に抵触 工業所有権調査団が報告~暫定措置が必要~(昭和45年6月1日)

  • [公開・発行日] 1970/06/01
    [ 最終更新日 ] 2015/12/23
   

沖縄の工業所有権(商標、意匠、発明、考案など) の実情を調べ、復帰時の施策に反映させるため、1970_6_1_okinawa-mainland-return_industrial-property-rights-infringementさる3月16日から10日間にわたり、特許庁の熊木正雄総務限長補佐(工業所有権相談所長)と後藤晴男法規係長の両氏が来沖したが、このほど、その調査報告書がまとまり、琉球政府に送られてきた。

現在、沖縄は日本の施政権下に置かれていないため、本土の工業所有権法の効力が沖縄には及んでいない。そのために本土商品や会社の商標や会商(商号)を模倣しても何らの罰則も受けずに企業活動ができた。

しかしながら、本土法が復帰と同時に沖縄に適用されると、沖縄の企業のほとんどが工業所有権法に抵触し、生産停止、営業停止または罰金を課される可能性が強いようだ。

熊本氏らの調査報告では、
(1)沖縄は工業所有権に対する意識が低いので、工業所有権法の趣旨の普及に力を言えれるべきである。
(2)本土の特許権や商標などに抵触すると思われるものが多数あるので、復帰時には本土法をストレートに適用するのではなく、地元の既存企業を保護するための暫定法の制定は不可欠である。
と報告している。

調査報告の中で、即席ラーメンをはじめ、ビール、たばこ、菓子やパン、デパートその他多数が商標や特許権、実用新案権に触れると指摘している。

特に沖縄産の泡盛や焼酎の商標では、本土ですでに商標権を得ているものと類似したものが9件もあり、復帰時に暫定法が制定されるにしても、いずれは商標の改善を行なうか、商標使用料を納めるなどの措置が必要となろう。

これは沖縄が日本の施政権下にないという特殊な環境から派生したもので、現在のところは、たとえ本土法に違反していても、脱法行為や犯罪行為ではなく、復帰対策の一環として企業個々がその対策をたて、実践すれば別に問題はないとみられている。

復帰対策として商標権問題を真剣に考えるべきだとする立場から、調査団の指摘している企業の商標をあげてみよう。

沖縄で現在使用中の「白鷺」は本土で昭和35年1月22日に第57,138号で登録されており、「白百合」「金波」「請福」「瑞泉」「春雨」「神泉」「南光(楠公と音が同じ)」「瑞穂」の9件がすでに本土で登録されている。

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